野球ボードゲームとして歴史のある野球盤には、レバーを引くとホームベースの手前でグラウンドの一部がペコっと凹んで、ボールがその下をくぐることでバッターを空振りさせるという変化球があるんです。発売以降、デザインや機能がリニューアルし続けていますが、私の小さいときにはすでにこの変化球がありました。
その変化球を、私や周囲の何人かは「フォークボール」と呼んでいたのですが、「いやいや、それは“消える魔球”や」と言う人がいたんです。
野球盤にリアルを求めて楽しんでいた私を含めた一部の人たちは、“消える魔球”は漫画やアニメの世界のものであって、実際のピッチャーが投げる、バッターの手前でボールが大きく沈む球種は“フォークボール”だと認識していました。
一方の“消える魔球”派の方々いわく、「昔の漫画『巨人の星』がめちゃくちゃ流行っていたころに、ストーリーに出てきた大リーグボール2号が消える魔球で、それがかなり話題になり、そこから言われるようになった」とのこと……。
大の大人が、野球盤を囲んでの論争です。
【フォーク派】 ボールが物理的に消えるんやったら、絶対に打てないでしょう。そうなったら野球ではなくなる。そんな球種はありえない。
【消える魔球派】 いやいや、実際に消えているわけではない。大リーグボール2号は、ボールが一旦、地面スレスレまで沈んで、ボールの回転風で土煙を巻き上げてボールを見えにくくする魔球です。野球盤のグラウンドの土部分が凹んで、ボールが見えなくなるように再現しているのは超リアル。
【フォーク派】 野球盤のこの球種と、実際のフォークボールの打撃対策法は似ていて、ボールが沈む手前でタイミングよくバットインパクトするのが大切。フォークボールは、つられて振ってしまって凡打や空振りになります。だから、次くる球がフォークボールだとヤマを張って打つか、見逃せばいいんです。野球盤のルールにおいても、この球種は見逃せばボールと判定されますので、極めてフォークボールに近い。
※フォークボール派は野球経験者が多く、実際の野球に当てはめて意見していました。
などなど、論争は尽きません。
「よし、それやったら聞いてみよ」となり、その場でメーカーさんに電話してみましたら……。
「はい、それは消える魔球です」との回答が。
フォークボール派の意見はあっけなく、フォークボールのように鋭く撃沈(落ちて)してしまいましたが……、やっぱり野球最高!
【談】元プロ野球選手の多くが、「鋭いフォークボールを投げる投手の球は、まるで“消える魔球”のようだった」と語っていました。
※ラジオ関西『バズろぅ!』2026年2月28日放送回より
(『バズろぅ!』ラジオパーソライター・わきたかし)
続きを読む
Source: ファイターズ王国@日ハムまとめブログ


